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離婚調停を早く解決するために必要なこと

これさえ読めば,離婚調停が自分でできる〜「裁判所HPより詳しい離婚調停解説」番外編。
テーマは「離婚調停を早く解決するために必要なこと」です。

  • 離婚調停で早く紛争を解決するには,どんな弁護士に依頼をするといいのでしょうか?
  • 裁判所が考える離婚調停で困る「弁護士」とは?
  • そもそも,弁護士を付けない方が紛争を早く解決できる場合もあるのでしょうか?

離婚調停前に弁護士に期待されること

最高裁判所は,調停事件の実情を調査し,その結果を,「裁判の迅速化に係る検証に関する報告書」で発表しています。
それによると,

当事者が,何らかの問題に直面するとインターネットで検索するのが一般的になっていること,インターネット等で法定相続分や遺留分についての情報を得てから法律相談に訪れたり調停を申し立てたりする事例が増えていること,自分に有利な情報だけを集めてくる相談者に対して,客観的な情報を適切に提供し,紛争を裁判所に持ち込む前に主張を選別することは弁護士が果たすべき役割である

と指摘されています。

当事務所のホームページでは,できるだけ,情報を偏らないように記載しているつもりですが,ご覧いただいている方とお話(コミュニケーション)することなく記載した「一方的な情報提供」ですので,どうしても限界があります。
各個別の事案で,実際にどのようになるのかは,やはり,弁護士に相談をして判断すべきです。当事務所にご相談に来られる方も,「インターネットでこう書いてあった」とおっしゃる方が多く,確かに,一部分の情報を捉えれば,そのようにも考えられるのですが,個別の状況をお聞きすると,今回の案件では難しい,あてはまらない,調停にせずに,相手方の提案を検討した方がいい,などの事案もあります。
この検証は裁判所が「迅速に調停を終了する」ために必要なことを検討したものですが,「調停が早く解決すること」=「早く紛争解決ができること」は,ご本人にとっても,精神的負担から一刻もはやく解放されるために,とても重要なことだと考えています。
弁護士は,調停,裁判になった場合の個別の事案の見通しを「客観的に」伝え,紛争を迅速に解決する手助けをする役割がありますので,まずは,ご相談していただければと思います。

離婚調停で弁護士を付けた方が解決は早くなるのか

最高裁判所の実情調査では,「法的情報を入手することの容易化等を背景とする当事者の傾向の変化や,手続代理人(弁護士)と本人との信頼関係の構築の困難化といった事情のある中ではあるが,基本的には,手続代理人(弁護士)が付くことは審理の促進につながり,迅速化(紛争解決の早期化)の観点からも効用があるという趣旨の指摘が大勢を占めた」(裁判の迅速化に係る検証に関する報告書(第6回)163頁)とされています。

つまり,概ね,弁護士を付けることが紛争を早期に解決するために有効である,という評価がされていることになります。

裁判所が考える離婚調停での弁護士対応の問題点

しかし,最高裁判所の実情調査では,次のような事情で,手続代理人(弁護士)が付いても調停が円滑に進まない場合があることが指摘されています。

  • 庁の規模を問わず,調停手続を通過点としてしか考えず事件を訴訟に持って行きたがっていて,無理な主張をふりかざしてくる者が,特に若手弁護士に目立つ。
  • 当事者との信頼関係の不足や,手続代理人側の知識・経験の不足などのために,手続代理者が当事者が述べた意向を重視し過ぎて,事件の見通しを示して当事者を説得し主体的な意思決定を促すことができない場合がある。
  • 指導を受ける機会が乏しいなどのために,家事事件の一般的な手続の規律に関する知識や弁護士としての動き方などの点で十分でない若手弁護士が目立つ印象を受ける。
  • 従前のように,若手弁護士が勤務弁護士として活動をスタートするとは限らなくなったために,若手弁護士が気軽に相談できる機会が少なくなっている。
  • ベテラン弁護士の中には,当事者との打合せ時間もとらない者や,調停期日の場で当事者の発言を押さえ付けて弁護士自身の主張を展開する者もある。また,全体の流れを見ずに付随的な法的主張を詳細に展開する者もある。
  • 感情調整を必要とする調停手続であるにもかかわらず,当事者本人を同行しない手続代理人が散見されるようになっている。
  • 手続代理人が,裏付け資料もないような主張に過度に拘泥すると,他の当事者も態度を硬化させてしまう。

離婚調停を早く解決するために弁護士が注意すべきこと〜弁護士を選ぶときのチェックポイント〜

最高裁判所の検証結果からわかる問題点をふまえ,「調停を早く終わらせる」ために,弁護士が注意すべき事は何でしょうか?
もし,早期に離婚調停を終わらせたい,(裁判ではなく調停で)紛争を解決したい,と思っている場合,以下のようなことをしないよう対応,配慮している弁護士を選ぶことが大切です。

無理な主張を振りかざして,訴訟に持って行きたがる

裁判になった場合に,およそ認められないような主張を続けた結果,調停で解決できず,訴訟になって敗訴するというのは避けるべきことです。ご本人が,裁判では認められないような養育費の額,財産分与の額を主張している場合,訴訟になった場合の見込みを伝えた上で,最終的にご本人に決めていただく,という対応が弁護士には必要です。

弁護士の知識・経験不足・見通しを伝えられない

弁護士も,医者と同じく,どの分野に専門的な知識があるかは違います。全ての分野の知識,経験のある弁護士を見つけることは不可能です。
離婚であれば,離婚分野の知識,経験が多い弁護士を選ぶことが適切です。実際の経験がないと「見通しを立てる」のも難しいことも多いものです。担当弁護士の知識,経験が不足していると感じる場合には,弁護士事務所全体として,経験ある弁護士から知識,経験が共有化(シェア)されているかどうかに注目するといいと思います。

打合せ時間を取らない・当事者の発言を抑える・全体を見ない

ベテラン弁護士に依頼すると,「打合せ時間」がとれない,と言われることも多いようです。実際に,既に弁護士を依頼されている方が当事務所に相談に来られて,「なかなか話ができない。忙しい,と言われる」「自分の気持ちを聞いてもらえない」として意見を求められることも少なくありません。今までご相談させていただいた傾向から考えると,全ての弁護士がそういうわけではありませんが,「離婚事件」にあまり興味がない,普段,感情が絡む部分の少ない企業法務系の業務を中心的に取り扱っていて,離婚事件はあまりやらない,という弁護士(事務所)は,感情部分の大きく作用する「離婚事件」について根気よく打合せの時間を持つのが難しいように感じます。離婚後に相談にいらっしゃって,「失敗した」とおっしゃる方もありますので,最初にその点を,気をつけて弁護士を選ぶといいと思います。
また,同様に本人の言うことを抑えて,弁護士が中心的に意見を述べて進めていこうとすることが問題とされています。自分の意思で「全て弁護士にお任せする」と決めている場合はいいのですが,離婚調停に同行していると,調停委員は,直接ご本人のお気持ちを聞きたい,と感じます。ご本人の発言の機会を大切にしてくれるかどうか,自分の気持ちをくんで,手続きを進めてくれそうか,も弁護士を選ぶときには気をつけるとよい点です。
また,「裁判で白黒付ける」ということを中心的な業務にしていると,細部の事実に関してあっているか,間違っているかなどに弁護士がこだわることもあります。しかし,離婚調停では,紛争を解決するために,中心的なポイントは何か,さらには,「紛争解決後の人間関係はどうなっていたいのか,など「紛争全体,人生全体」を考えた視点も重要となります。このような提案をしてくれるか,も弁護士を選ぶポイントとなります。

弁護士を付けない方が紛争解決が早い場合があるのか

最高裁判所の実情調査では,地方部等で手続代理人弁護士関与率が比較的低いとされ,その理由として,

  1. 特に高齢の当事者の場合,裁判沙汰を避けたいことから弁護士は付けないという心理がなお働いていること(この裏返しとして,相手に弁護士が付くこと自体で感情的対立が激化することもある)
  2. 弁護士が,事件終局後に本人が事案と向き合いやすくなることを考慮して,できる限り本人で手続を進めるように助言し,DV事件や複雑な法的争点のある事件等,弁護士関与の必要性が高いケースを除き,正式な受任までしない場合も多い

とされています。

ご年配の方の離婚事件や相手方との今後の関係を考慮して,弁護士を付けることで感情的な対立が激しくなると予測される場合には,弁護士を「代理人」としてつけず,バックアップしてもらうような方法で離婚調停に臨んだ方がよい場合もあるでしょう。

多治見ききょう法律事務所の離婚調停におけるポリシー

1 最初から弁護士を代理人としてよい事案かを検討します

相手方の性格,紛争解決後の関係などを踏まえて,当初から弁護士名での交渉をした方がいいのか,そうすることで感情的に対立が激化してしまわないか,ヒアリングをして提案をしています。多くの場合,いきなり弁護士名での交渉をすると,相手方が感情的に反発しやすいので,ご本人が話をできる場合には,まずはご本人での話合いを進めています。

2 打合せの希望に可能な限り対応しています

電話,メールだけでの連絡では,どうしても伝わらない,と感じることも多いと思います。日時については,他の予定もあるため,調整が必要となりますが,打合せがしたい,という希望があった場合には,できるだけ対応させていただいています。
他の弁護士に依頼をされた方がご相談に来られ,「(依頼している弁護士には)こんなに時間を取ってもらえない」と言われましたので,通常のことと思っておりましたが,打合せに時間を割いていると実感できました。ご依頼いただいた方から,友人に「弁護士としっかり打ち合わせして,お任せしてあるから,安心できたよ」と伝えたところ,そのご友人から「私が頼んだ弁護士とは,そんなに打合せなんてできなかった。今度頼むときは,お願いしたい」と言ってもらえた,というお話もうかがいました。

3 調停では,まずご本人の話・気持ちを大切にします

打合せで,「この点はあまり言わない方が良い」ということがあれば,アドバイス致しますが,それ以外は,基本的に自由にご本人に発言していただいています。当事務所の離婚事件に対する考え方は「自分で決める」をモットーにしています。弁護士がいいと思う結論に従うのではなく,アドバイスを受けながらも「自分で決める」ことで,主体的にこれからの人生も進んでいける,そうであって欲しい,と思うからです。離婚調停に同行した経験からしても,調停委員も直接本人から聞きたいという意向を持っていますし,弁護士だけで離婚調停に参加していたときには降着した状態だったものが,ご本人が参加することで,こちらの意向(気持ち)が伝わって進んだ,という事案も体験していますので,実際問題としても「ご本人の話」は紛争の早期解決に役に立つ,と感じます。そのため,原則として離婚調停には弁護士だけでなく,ご本人も参加していただくようお願いしています。
弁護士としては,法的に決めないといけないところをご本人の発言後にまとめて述べたり,強調した方が良い点を,法的な説明も加えてフォローして調停委員に伝えています。「上手く言いたいことがまとめられないから話してほしい」とご本人から言われている場合には,弁護士の方から先に説明をすることもございます。

4 離婚の本当の目的(なりたい姿)を明確にします

離婚するに当たっての金銭的な条件(財産分与,慰謝料,年金分割など),親権の中で,何を最も重視しているのか,早く離婚できることが何より大切なのか,など,細部にとらわれず,離婚全体を見据えた本当の目的,なりたい姿について,ヒアリングしながら,ご本人に明確にしてもらいます。そうすることで,離婚調停でも最も重視して話すべき事がご本人にも明確になりますし,もし,話がそこからずれてしまうような場合には,弁護士から,その点に戻るようなアドバイスもさせていただけます。

5 知識・経験に基づく見通しを伝えています

当事務所は,離婚事件に積極的に取り組んでいる事務所です。その分野に関する文献などで勉強し,ご相談,ご依頼の多くを離婚事件が占めています。その中で,実際にあったこと,裁判所の判断などの経験を踏まえて,今後の見通しを伝えています。見通しによっては,離婚調停申立をするよりも,不服はあるかも知れないけれど,相手方の提案に応じる方が,メリットがあるような場合には,その旨のアドバイスもしています。
弁護士田中についても,既に多くの離婚事件を取り扱っておりますが,今後の方針,見通しについては弁護士木下からもこれまでの経験を踏まえてフォローしており,「離コンシェルジュ」のボードにより抑えなければいけない点をマニュアル化するなど,事務所全体として,離婚事件の経験,知識を共有化しています。

6 訴訟(裁判)は最終手段という認識です

弁護士としての「尋問技術」「書面作成技術」などが活かせるのは,確かに訴訟(裁判)ですので,離婚調停で,コントロールが難しいご本人と相手方と「感情」の調整をするよりも,弁護士としては離婚裁判(訴訟)に持って行ってしまった方が楽,と思う場面もなくはありません。

しかし,離婚調停段階で弁護士を依頼される方というのは,できれば離婚調停で早期に解決したい,と思っている場合が多いですし,離婚後の子どもとの面会交流,名義変更の手続き,養育費等の支払い確保などを考えると,判決できめてしまうよりも,離婚調停の「合意」で決める方が,その後のやりとりが円滑,確実にされることが見込まれます。そのため,当事務所では,離婚裁判(訴訟)はやはり,離婚調停でも合意できないときの最終手段と考えています。ご本人の意向が最も大切ではありますが,こちらの「主張する離婚条件」が認められなければ,安易に裁判に,ということではなく,裁判になった場合の見込みを伝え,こちらの主張が裁判で通らないような「無理な主張ではないか」を再検討してもらった上で,裁判にしてもよいか,十分に再検討してもらっております。

私たち弁護士は,「ご依頼者との信頼関係」,「ご本人の権利を守ること」が一番大切なので,とにかく調停で解決するように協力して欲しい,早期に解決するために協力して欲しい,という裁判所や調停委員の立場とは,一致しない場面もあると思います。離婚調停で成立するよりも,ご本人の望む「本当の目的」「理想の姿」が,離婚訴訟(裁判)という形の方が実現できる,と感じる場面では,裁判所の「調停で早期に終わらせたい」という意向に毅然として立ち向かう態度を取らないといけないこともあります。
もっとも,そのような場面でないにもかかわらず,知識不足,経験不足,全体が見えていない,などの理由によって,無意味に紛争解決を送らせるのは,ご本人にとっても全く利益がないので,今後も気をつけていきたいと思います。

多治見ききょう法律事務所からのメッセージ

途中で弁護士を変更することもできますが,費用,時間も無駄になってしまいます。
どうぞ,みなさまも,今後の人生を決める「離婚調停」を一緒に戦い抜くパートナーとして,自分との相性,本当に達成したい理想の姿を考えながら,「この弁護士なら信頼できる,一緒に頑張れる」と思う弁護士を最初に慎重に選んでいただけたら,と思います。「この弁護士で本当に大丈夫だろうか」という不安があると,弁護士にも伝わるので,信頼関係が壊れ,弁護士が最大の力が発揮できず,ご本人への不利益が大きくなります。反対に「信頼されている」「頼りにされている」と弁護士が感じれば,パワーがみなぎり,熱意を持って,最大限の力を発揮することができます。
このようなことから,当事務所は,私たち弁護士を「心から信頼できる」と感じてくれ,私たちのアドバイスに真剣に耳を傾けつつも,全て弁護士にお任せする,のではなく,「自分の人生は自分で決めたい」という方に選んでいただけると,最大の効果が出せると確信しています。
私たちは,「私たちを信頼して下さるご依頼者」に心から感謝し,ご縁を大切にし,「自分でここからの人生を決めていきたい」という気持ちを尊敬し,そういう皆様を「力の限り」サポート致します!

(弁護士 木下貴子)

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この記事を書いた弁護士

執筆者木下貴子

木下貴子

多治見ききょう法律事務所所長

岐阜県多治見市で初の女性弁護士となり18年目。
離婚事件を中心的に取り扱い,これまでに受けた離婚のご相談件数は900件を超えます。ご相談は,親身,気軽,自分で決めるをモットーに対応しています。
離婚・夫婦に関する講演の講師も務めています。
著書の「離婚調停は話し方で変わる」(ききょう出版)はAmazonランキング法律部門第1位を獲得しました。

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