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住宅ローン・家賃の支払を受けている場合の養育費の計算方法

こんなとき,どう計算するの?「養育費算定表では分からない養育費の計算方法」シリーズ第7回

現在,裁判所の調停・審判では,「養育費算定表」に年収(基礎収入)をあてはめて,簡易に養育費が算定されています。

養育費算定表」は,ウェブで簡単に手に入るのですが,実際の事例では,養育費算定表を見ても,どのように計算したらいいのか分からない場合があります。

このような場合にヒントとなる考え方を連載してお伝えしています。

第7回のテーマは,自分が住んでいる家の住宅ローンを支払ってもらっている場合,賃貸マンションの支払いをしてもらっている場合など「住居費に特別な事情」がある場合の計算方法です。

  • 住宅ローンを支払ってもらっているけれど,別途,養育費は支払ってもらえるの?
  • 住宅ローンを支払ってもらうと,養育費の算定額から差し引かれるの?
  • 住宅ローンの支払いが大変なので,養育費を支払えない・減額してほしいと言われているけれど,支払ってもらえないの?
  • 自宅の賃貸マンションの家賃を支払ってもらっている場合,養育費の金額は減るの?

住宅ローンの支払いがあるとき

権利者(請求する側)が住んでいる住宅のローンを義務者(請求される側)が支払っている場合

住宅ローンを支払っているという事情が原則として考慮される

養育費を請求する側(権利者)が住んでいる住宅のローンを請求される側(義務者)が支払っている場合,原則として,養育費の算定に考慮されます。

算定表は養育費を請求する側の住居費(家賃など)を考慮して計算されていますが,この場合には,請求する側には実際の住居費の負担がなく,請求される側に住宅ローン支払の負担が生じているので,その調整が必要となるためです。(離婚前の生活費(婚姻費用)の支払いの場合では,同居している場合もありますが,この場合も同様に考えます。)

具体的計算方法

この場合の計算方法には確立した方法はありませんが,

  1. 義務者(請求される側)の年収(基礎収入)を計算する際に考慮する方法
  2. 算定表の金額から住居費(家賃)相当額を差し引く方法

が,よく用いられています(それぞれの方法の中でも,細かな違いがあるいろいろな方法が用いられています)。

詳細な説明は難しいため,参考までに「算定表の金額から住居費(家賃)相当額を差し引く方法」の一般的な例を説明します。

例えば,権利者の年収100万円,義務者の年収1000万円で5歳の子供が一人の場合,算定表での養育費の相場は月8〜10万円です。
この場合の権利者(請求する側)の通常の住居費は,裁判所の採用する統計資料上は約3万円とされています。このため,義務者が権利者が住む住宅のローンを支払っている場合,そのうちの住居費相当額3万円が支払済みと考えます。
8〜10万円−3万円=5〜7万円を金銭で支払うのが相当と考えることになります。

なお,実際の住宅ローンの支払額が月10万円だとしても,その全額を養育費の支払いと考えて差し引く考え方はあまり採用されていません(この事例だと,全額差し引けば,住宅ローンの負担以外の養育費は0円となります)。

義務者(請求される側)に義務者の住んでいる住宅のローンの負担がある場合 

住宅ローンを支払っているという事情は原則として考慮されない

養育費を請求される側(義務者)が自分の住んでいる家の住宅ローンの支払いをしていても,原則として,養育費の金額を下げてもらうことはできません。

この場合,請求する側(権利者)に,住宅ローンの支払いによって住居費の負担が減っていないからです。

義務者の住宅ローンの支払負担が大きいときに生じやすいトラブル

原則は住宅ローンの支払いを考慮しないとしても,住宅ローンを考慮せずに養育費算定表にあてはめると,支払いが困難になってしまうことがよくあります。

そのため,これまで弁護士木下が体験した事例では,現実をふまえて,養育費を減額して解決した事例もあります。しかし,原則としては考慮されないことから,そのような現実をふまえた解決に至らない場合には,ローンの組み替えをする,住宅ローンの住宅自体を売却するなどの方法も考えざるを得なくなります。

権利者側から,養育費を支払うと住宅ローンが支払えないから破産するしかないと言われてしまったというご相談もあります。養育費は住宅ローンの支払いよりも優先されるべきものですし,破産しても養育費の支払い義務は消えません。破産すると言われても,そのような事情を考慮することなく,養育費を請求することができます。

ただ,権利者(請求する側)が住宅ローンの保証人,連帯債務者となっている場合には事情が違ってきます。
義務者(請求される側)が住宅ローンを支払わなくなると,権利者(請求する側)は,銀行から,住んでもいない家の住宅ローンの請求を受けることになります。そうなると権利者(請求する側)も困ることになりますので,養育費を減らすなどの妥協をせざるをえないことがあります(自宅を処分した後の住宅ローンの支払いをしている場合も同じ問題があります)。

別記事「住宅ローンが残っている場合の離婚のチェックポイント」も参考にしてください。

代わりに賃貸アパートの家賃の支払がなされている場合

算定表の金額から家賃額を差し引くのが原則

夫婦で住むアパート・マンションを夫名義で借り,その後,夫がそのアパート・マンションを出て,妻と子どもが,そのままそのマンションに住む場合があります。
権利者(請求する側)が住んでいる賃貸アパート・マンションの家賃を義務者(請求される側)が支払っている場合,算定表で計算した養育費の額から,実際に支払ってもらっている家賃の「全額」を差し引くのが通常です。
先ほどの住宅ローンの事例で考えると,例えば,権利者の年収100万円,義務者の年収1000万円で5歳の子どもが一人の場合,算定表での養育費の相場は月8〜10万円となります。このとき,仮に,月10万円の家賃の賃貸マンションに住んでいて,その家賃を支払ってもらっていると,8〜10万円−10万円=0円となり,その他に養育費を支払ってもらえないことがあり得ます。
住宅ローンの場合と違って,安いアパートに転居できること,賃料の支払いは財産形成につながらない(住宅ローンの支払いと違って住宅が残らない)のが異なる扱いとなる理由です。

例外的な場合はあるか

例外的に転居が難しい場合,離婚に至った原因(相手方の不貞行為など)によっては,全額を差し引かない,という配慮もあり得ると思われます。

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