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事業承継4つのポイント

事業承継4つのポイント

「親族内承継~子供に引き継ぐための3つのポイント」では,主に親族,子どもに事業を引き継ぐ際のポイント・注意点をお伝えしてきました。

このページでは,従業員・第三者(M&A)に引き継ぐ場合も含めた事業承継のポイントをお伝えしていきたいと思います。
この場合,色々な注意点,ポイントがあると思いますが,弁護士木下は4つのポイントで整理すると分かりやすいと思っています。

それは,1いつ,2誰に,3何を,4どのように承継するか,の4つです。
この中で,一番最初に検討すべきなのは,やはり「誰に」です。誰に承継するかによって,いつから手を着けるべきか,どのように承継すべきなのかも異なってきます。
そこで,まずは「誰に」承継すべきかを考えたいと思います。

まず,「誰に」承継すべきかは大きく分けると,親族に承継する「親族内承継」と親族以外に承継する「親族外承継」があります。そして,親族外承継を更に分類すると,「従業員承継」と「第三者承継」となります。

このうち,可能性を検討していく順序は,①親族内承継,②従業員承継,③第三者承継と言われています。
中小企業は代表者個人の信頼で成り立っている部分も大きいため,この順序で考えることが,取引先,融資金融機関,職員などの関係者に一番受け入れやすいと考えられるからです。

この考え方でいくと,親族がどのように事業に関わっていたかにもよりますが,同程度の関わり方だとすると,おそらく子供,配偶者,子供の配偶者,兄弟,甥姪などの順で受け入れやすさを考えていくことになると思います。

1 事業承継第1のポイント(誰に)

まず,4つのポイントのうち「誰に」について考えていきます。
*仮に子供の中で後継者を考えた場合,どのような基準で選べばよいのでしょうか?
*第三者承継も含めた場合,後継者に必要とされる資質は何でしょうか?

平成29年4月に中小企業庁が公表した「経営者のための事業承継マニュアル」では,
後継者には「事業を継続・成長させていける人材を選ぶ」ことを勧めています。

そして,以前は長男が事業を承継するケースが多くみられたけれど,現在では,従来の常識にとらわれずに,経営を取り巻く環境変化に対応しながら事業を継続・成長させていくことができる人物を後継者として選定することが望まれる,としています。

具体的には経営ビジョン,覚悟,意欲,実務能力から総合判断するということも例示し
ています。

私は,中でも,一番大切なのは「理念(≒経営ビジョン)が共有できること」「変革気質をもつこと」と思っています。

帝国データバンクが長寿企業4000社に実施したアンケートにおいても「今後生き残っていくために何が必要だとお考えですか?」という質問の答えは,第1位が信頼の維持,第2位が「進取の気性」≒チャレンジ精神です。

つまり,変えないもの(信頼,経営理念)を継承しつつ,変えるべきものを変えていく力が後継者の方には必要なのではないでしょうか?

以前お話を聞いたジャパネットたかたの前社長が息子さんを後継者として選んだ基準,方針についてもそのようなお話をされていて,「不易流行」を大切にしている,とおっしゃっていたのが印象的でした。(その際,具体的にどんなことに気をつけたのかなど,詳しくは,ブログ「承継後に最高の利益~ジャパタカ前社長の事業承継」に記載しましたので,参考にしていただけると嬉しいです)

また,同マニュアルでは,後継者を選ぶ際には,後継者候補の方などと対話を重ねて,相手の真意をしっかりと確認することの重要性も指摘しています。

時間がかかるので早めに取り組み,後継者を社内外の関係者と共有することで安心して進められます。
事業を継ぐ意思がないと言っていた子どもや親族が突然「事業を継ぎたい」と言い出すこともあるので,後継者を選ぶ際は,まずは, 親族の意向をよく確認しておくことも重要です。

このページの冒頭に記載したように,可能性を検討していく順序は,①親族内承継,②従業員承継,③第三者承継と言われていますので,順番に意向を確認しながら進めていくことが良いと思います。

また,②,③の親族外承継では,実務に精通した役員や従業員の中から後継者を選定したけれど,リーダー的性格ではなかったなどというケースもあるようです。
そのため,他の従業員や取引先からの人望が厚い人を選ぶことも大切な後継者を選ぶ基準だと思います。

特に,起業した初代経営者は,自分で事業を切り拓いた「カリスマ」性があり,その点で1人でもリーダーシップを発揮して引っ張っていける印象がありますが,
ある程度会社の規模が拡大した後に承継する後継者の場合には,従業員や取引先に支えられて経営をしていく能力,愛される能力,コミュニケーション能力が「リーダー」として必要な資質のように感じます。

後継者を選ぶ際には,理念が共有できること,変革気質があること,関係者からの人望が厚いことを基準の参考にしていただけたらと思います。

親族内承継のポイント

実態として,親族に承継者がおらず,親族外承継(他の役員,取引先への承継,M&Aなど)を検討する必要が出てきているのも事実です。

しかし,親族内承継ができる場合には,親族外承継と比べて,特に注意しなければならない点があります。
このページでもご紹介している失敗しないための大切なポイントをブログ記事「子どもに引き継ぐための事業承継3つのポイント」でまとめて書いていますので,あわせて参考にしてください。

次の記事も参考にしてください。

後継者が決まらない中小企業が60歳から始める事業承継対策

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