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離婚調停成立時の注意点

「裁判所HPより詳しい離婚調停解説」連載の第23回

  • 調停で合意ができたら,印鑑を押すのですよね?
  • 調停で決めれば,必ず,養育費や慰謝料を支払ってもらえるのですよね?

という,ご質問をよくお受けします。

離婚することと離婚条件の合意ができたら,離婚調停成立の手続きになります。
調停成立時には,合意の内容を「調停調書」に調停条項として記載してもらいます。
このとき,注意しないといけないことは何でしょうか?
調停調書は,なぜ作るのでしょうか?

調停調書を作る際に重要な視点は大きく分けて2つです。

  1. 離婚届をするときのために…どんな調停条項にしたら,届けをしやすいか
  2. 後に合意を守ってもらえるようにするために…どんな調停条項にしたら,慰謝料,養育費,面会交流などの合意を守ってもらいやすいか

調停調書とは

調停成立

離婚調停が成立するときには,裁判官(または家事調停官),司法委員,書記官,申立人,相手方が同席し,調停条項の確認を行います。(暴力のおそれがあるときには,申立人と相手方が別々に確認をすることがあります)

申立人,相手方ともに,その条項で離婚調停を成立させることに了承すると,離婚調停成立です。

確認・了承は,口頭でなされます。署名も捺印もありません。口頭ですが,離婚調停が成立してしまえば,後からの修正はできません。
また,いくら離婚調停が煮詰まっていても,確認の際にどちらかが嫌だと言えば,離婚調停は成立しないことになります。
離婚調停が成立すると,書記官が,離婚調停成立の事実と合意された調停条項を調停調書というものにまとめます。

実際の様子は,新潟家庭裁判所調停制度90周年記念特別企画【模擬家事調停】のページの状況のようになります。
調停調書の見本(【模擬家事調停】のページのPDFファイル)

離婚自体の調停条項について確認すべきこと

離婚成立の形態

調停離婚と離婚届提出の2形態があります。
詳しくは,連載第16回「離婚調停はいつどのような形で終わるのか」で説明した通りです。

調停離婚
「申立人と相手方は,(相手方の申し出により)本日,調停離婚をする。」というものです。調停成立の瞬間に,離婚をしたことになります。後の離婚届は,「報告的届出」になります。
離婚届提出
調停の場で離婚届を作成した上,申立人または相手方の一方が責任をもって離婚届を役所に提出するという約束は,離婚届が役所に提出されて受理されないと離婚しません。

「離婚届提出」形態のメリット・注意点

戸籍の記載が違います。戸籍上,当事者間で話合いがつかず,裁判所の離婚調停をして離婚をした,ということがわかると,再婚に影響があるかもしれないと考えて,離婚届提出を望む方がいらっしゃいます。

離婚届提出の調停が成立したのに,離婚届を預かった方が離婚届を提出しなかったという事例が存在するようです。自分が提出するのか,相手が提出するのかは,大事です。相手が離婚届を提出しないという行動に出る可能性があるときには,相手に離婚届提出を委ねてはいけません。離婚届不受理申出がなされていると受理されませんので,不受理申出の有無を確認しておく必要があります。
離婚届提出の場合は,離婚届用紙を用意し,離婚届の証人を確保しておく必要があります。
弁護士が代理人となっている場合には,双方の弁護士が証人となることがあります。
家庭裁判所には離婚届用紙はありませんし,裁判所の職員は証人になってくれません。

離婚届出義務者

離婚届提出の調停の場合,どちらが離婚届を提出するのかを明示します。

調停離婚の場合,離婚が成立したことを,役所に離婚届用紙で届出しなければなりません(この離婚届には夫婦の署名捺印をそろえる必要も,証人をそろえる必要もありません。相手に関する記載欄も全て届出する方が記載し,調停調書を添付して届け出ることになります)。
「申立人と相手方は,本日,調停離婚をする。」ですと申立人が届出をし,「申立人と相手方は,本日,相手方の申し出により,調停離婚をする。」ですと相手方が届出をすることになります。どちらが届けた方が都合が良いか,考えて記載してもらいましょう。
婚姻のときに姓(苗字)を変えた側が,戸籍から出て行くことになります。離婚届をする人が,婚姻前の戸籍に戻るのか新しい戸籍を作るのか,新しい戸籍を作るときには離婚後の本籍を届出用紙に書くことになります。姓は元に戻るのが原則で,3か月以内に届け出れば婚姻中の姓(苗字)を使い続けることができます。離婚届のときに一緒にその届出をすれば元の姓の戸籍は作られませんが,離婚届とタイムラグがあればいったん元の姓の戸籍が作られ,婚姻中の姓を使うという届出をしたときに更に新しい戸籍が作られます。
このように,離婚によって戸籍から出て行く側(日本の場合,多くは女性,姓を変えた側)は,離婚後も婚姻時の姓を継続して使いたいのか(婚氏続称),本籍地はどこにするのか,など決めることが多くなります。婚姻のときに姓(苗字)を変えた側が,自分で届出をしたいという希望があるのであれば,自分で届出ができるような条項にしておく必要があります。
なお,届出しなければならない側が期限内(調停成立日から10日以内)に届出しなかったときには,もう一方の側も届出が可能になります。調停離婚の場合は,既に離婚としては成立していますので,届出をしてくれない事態については,それほど心配はいりません。
婚姻のときに姓(苗字)を変えなかった側が届け出る条項の場合には,婚姻前の戸籍に戻るのか新しい戸籍を作るのか(戻れない場合があります),新しい戸籍を作るときには離婚後の本籍を尋ねておいた方が,届出のときに悩まなくて済みます。

財産分与・慰謝料の調停条項について確認すべきこと

金銭の支払

金銭を支払う合意をしながら,支払をしなければ,強制執行が可能となります。横着な人がいるもので,約束をまもらず,実際に強制執行をしなければならなくなることがあります。手間も費用もかかりますし,相手の財産を見つけてこなければ強制執行できません。
一括でお金を支払ってもらえることを条件に離婚に応じるという場合,支払を確実にするには,離婚調停の席にお金をもってきてもらって,離婚調停成立の席上で受渡しをするという方法があります。
分割払いの場合には,合意を守ってもらうよう,支払いがなされなかったときに一括で支払うように定めておいたり,支払を怠ったときの遅延損害金(利息のようなもの)などのペナルティーの条項を定めておくことも必要になります。調停委員にその旨を伝えましょう。
振込料を差し引かない(振込人の負担とする)という条項も定めておくと,後の細かな紛争を回避できます。

不動産

不動産

通常の不動産の名義移転手続きでは,名義人が実印を捺印し,印鑑証明書を添付しなければなりません。
しかし,調停調書は裁判所という国の紛争解決機関でなされた調停の公的記録ですから,正しく調停条項が記載されていれば,調停調書を使って,相手の協力無しに登記手続をすることができます
多くの場合,裁判所が登記ができるような調停条項案を考えてくれますが,登記できなくても裁判所は責任を持ちません。確実に登記することを考えるのであれば,登記手続を頼む司法書士に予め調停条項を相談しておくべきです。
登記手続費用をどちらが負担するかを定めておかないと,後日にトラブルになることがあります。不動産をもらう側が司法書士を頼むのが通常であり,実際にお金を払うことになりますので,不動産をもらう側が登記費用を負担する条項を定めるのが通常です。
また,例えば,夫が住宅ローンを支払い続けて,妻が住宅に住み続ける,という場合は夫が支払いが滞ると,競売になるなど,自宅が使えなくなる可能性があります。住宅ローン,不動産の名義は夫名義のまま,実際には,自宅に住む妻が今後支払いをしていく,というような場合にも,元夫が後に破産手続きを取ると,自宅は元夫の財産として処分されてしまいます。このようなリスクを考えた上で,誰の名義にするのか,ローンの名義人の変更をするのか,など検討しましょう。

自動車

自動車

夫名義の自動車を妻が使っていて,離婚後も妻側が使いたいということがよくあります。
ローンが残っていないのであれば,登録名義を移転するのが通常です。
通常,調停調書があれば,相手方の署名,押印は必要なく,名義変更の手続きができます。
登録名義を移転しない場合(貸すという形を取る場合)には,車検代・保険代・自動車税をどちらが負担するかをはっきりしておく必要があります。
夫婦間で取り決めても,官庁や第三者に主張できるわけではなく,名義人である限り自動車税や交通事故時の責任が伴います。自動車ローンが残っている自動車であれば,途中で支払いができなくなると,引き上げられる可能性があることも覚悟しておきましょう。住宅同様に,ローンの名義人の変更,自動車の所有名義人の変更について,よく検討して,調書に記載してもらいましょう。
離婚が成立した瞬間に配偶者ではなくなりますので,自動車保険が家族限定になっている場合,注意が必要です(離婚調停成立の日の家庭裁判所からの帰りの運転が任意保険の無い状態になってしまうことがあります)。交通事故を起こせば,運転者はもちろん,名義人も賠償責任を負って,保険が効かないというおそれがあります。予め,離婚後もこれまでの自動車保険で補償を続けられるのか,など保険会社に確認も必要です。

生命保険・学資保険

保険会社は,離婚調停の調停調書だけで契約者を切り替えてもらうことに,通常,応じてくれません。離婚調停の調停調書で財産分与として,保険を取得することを記載してもらい,「名義変更の手続きについて協力する」との条項を入れてもらいましょう。実際には,その後,名義変更に必要な書類を保険会社からもらって,相手に記載してもらい,変更手続きをすることになります。
保険料の自動引落がされている場合,口座の切り替えまで期間を要しますので,それまでの負担についても決めておく必要があります。
子供の学資保険については,間違いが多いのですが,子供の親権者となったからと言って当然にもらえるものではありません。「契約者」が相手の名義のままであれば,子供の成長に伴って支払われる保険金も相手に支払われます。財産分与は離婚後2年間で,時効により請求できなくなりますので,離婚時に忘れず名義変更をしておいた方が良いでしょう。

電気・ガス・水道の契約

夫名義の住宅に,今後は妻と子供たちだけで生活する場合のように,離婚後に居住する人と,離婚前の契約名義人が違うことがあります。
自動引落がされている場合,口座の切り替えまで期間を要しますので,それまでの負担について決めておく必要があります。

養育費の調停条項について確認すべきこと

養育費支払の最終年齢

卒業

18歳まで,18歳の3月(高校卒業)まで,20歳まで,大学卒業月までなど,養育費の最終の設定に,ルールはありません。
どのように定めておいても,その後,子供が独立生計を営めるようになれば養育費の支払いは受けられなくなりますし,子供が独立生計を営めないのであれば養育義務が続きます。
もっとも,「養育費の変更」の合意か調停が無い限り,調停調書で決めた通りになります。大学卒業月までに定めておいたのに高卒で就職した場合には支払う側から,高校卒業の月までに定めておいたのに大学に進学することになった場合にはもらう側から,改めて交渉をし,交渉がまとまらないときに養育費を定める調停をしなければならなくなりますので,注意が必要です。
一般的には,もらう立場からすれば,大学卒業までと決めておく方が良いでしょうし,払う立場からすれば,高校卒業までと定めておく方が都合が良いでしょう。
細かい点ですが,大学受験で志望校に合格せず,予備校に通っている場合や,高校卒業後に就業できない場合など,いつまで支払い続けなければならないのか,という問題になることもあります。払う立場の場合には,最終期限を決めておくことも検討しましょう。

養育費の支払先

親権者名義の口座に振り込む場合と,子供名義の口座に振り込む場合があります。これまでは,親権者名義の口座に振り込む形の方が多い印象ですが,最近は,「子供のための費用」という考え方から,子供名義の口座にした方が良いと調停委員に勧められることもあります。
成年に達した後には親権が無くなるので子供自身が受け取るべきという考え方もありますが,親権者が親権が無くなった後も大学卒業月まで受け取り続ける条項も行われています。

養育費の負担を求めない条項

子供自身に,父母それぞれに対して成育に必要な費用の負担を求める権利があり,その権利は放棄できないものとされています。
したがって,父母間で「養育費は請求しない」と決めても,子供が自分で養育費を支払ってほしい,と思えば,請求できます。未成年の間は,親権者が,相手に子供の代理人という立場で請求できることになります。
養育費の請求をしないという条項は,父と母の間での負担の取り決めとしては一応有効で尊重されます(無条件に有効ということにはなりません)が,子供(実際には子供の親権者が子供の代理人の立場で)が請求をする場合には,父母の間の取り決めに効力がありません。
例えば,不貞行為をしたが親権者となる母に慰謝料を支払うお金が無く,父が慰謝料を請求しない代わり養育費も支払わないという合意をすることがあります。この場合でも,母が子供の代理人として養育費の請求をするとき,父は支払いを拒むことができません。子供に支払をした上で,父母の間で,父母の間の取り決めに従って精算をすべきことになります。
慰謝料の分割払いをしてもらって養育費を支払うという定め方もありますので,養育費を支払う立場の場合には,養育費は親が放棄できないという性質をふまえ条項を定めることが必要になります。

養育費を一括払いする条項

養育費は日々発生するものであって,その都度支払われるべき性質のものです。1ヶ月毎に払うのが通常になっています。
相手が浪費家で信用できない,子供が大学に行くまでの分を一括払いしてもらいたいというご相談をよく受けますが,一括で請求する権利は認められていません
請求する権利が無いとしても,父母の間で一括払いの合意をして支払うことがあります。このときには,養育費の負担を求めない条項と同じ問題が生じます。親権者の一括払いの合意が,子供のその都度発生する養育費の請求権を奪えるのかという問題です。そのため,一括金を使い込んでしまった,計画性が無く使い果たしてしまったという場合には,更なる負担が生じることがあります
また,税務署の取扱いで,養育費をその都度払うときには贈与税は課税されませんが,養育費を一括払いすると贈与税が課税されるものとされていますので,注意が必要です。

養育費の条件と他の条件(財産分与・慰謝料)を交換条件に合意するときの注意〜養育費,財産分与,慰謝料のどの項目として支払ってもらうのが良いのか

養育費,財産分与,慰謝料には,それぞれ以下のようなメリット・デメリットがあります。全部の支払が難しいためにこれらの一部だけを分割払いとするときには,養育費として支払うことにすべきか,財産分与,慰謝料の分割金として支払うことにすべきかなどを考えましょう。
自分が就職したり,子供が養子縁組したために養育費の減額の請求申立がなされ,「あれは,慰謝料の分割金払いですから,下げるのはおかしいです」と言っても,「養育費」として調停調書で決められていると,認めてもらうのは,難しいものです。

養育費は事情変更により金額が変更されるが,強い効力がある

養育費は,離婚調停のときに取り決めても,収入の増減,相手が再婚して配偶者を扶養する必要が生じる,新たな子供ができてその子供も扶養する必要が生じる,などの事情の変更があれば,当事者間の合意や養育費増減調停で変更されることがあります。
しかし,養育費支払義務は,破産手続によっても免責されることがありません。つまり,破産したときも,破産前に滞納していた分・破産後の分を全て支払わなければならない義務が残ります。
また,養育費の支払いが滞って給与を差し押さえる場合には,最大で給与の2分の1まで差し押さえをすることができます。

慰謝料・養育費は金額の変更は無いが,普通の債権としての効力しかない

慰謝料・財産分与の分割払いは,その後に,収入の増減等の事情変更があっても増減することはありません。ただ,支払義務者が破産して免責を受ければ,破産前に支払いが遅れていた分も,破産後に支払い期限が定められていた分も全て,支払義務がなくなります。
慰謝料,財産分与の場合には,給与の4分の1までしか差し押さえできません。

破産管財人による否認の可能性

支払義務者が破産したときで,破産直前に支払いがなされている場合,清算的な意味を持つ「財産分与」として正当に支払われている場合には,「慰謝料」として支払われている場合より,否認される(破産管財人から取り戻されてしまう)可能性が高くなります。
1ヶ月毎に支払われる養育費については,否認される可能性は非常に低くなります。

面会交流の調停条項について確認すべきこと

詳しい面会交流条項を定めておけば,違反に対し,間接強制という制裁金を課す手続きをとることができる場合があります。どうしても,このような条項にしなければ,離婚したくない,という場合には,これを意識して記載してもらうようにしましょう(条項の注意点については,別記事「面会交流の間接強制」をご覧ください)。
しかし,実際の離婚調停で,間接強制ができるような面会交流条項が定められることは,皆無に近いと言ってよい状況です。
面会交流の条項にこだわって,離婚ができないのも問題です。ある程度抽象的な文言でも合意をし,それで守ってもらえない場合には,離婚後に,履行勧告(裁判所から面会について,相手に勧告してもらう手続き)や,再度面会交流についての調停の申立をし,間接強制が出来るような条項の成立をめざしたり,審判をめざしたりすることを考えた方が,よい場合もあるでしょう。
調停の場で,調停調書には確定判決と同じ効力があるという説明がなされることがありますが,面会交流の調停条項に関して言えば強い効力が無いのが実情です。

調停条項の対象外のものを確認

離婚調停が成立したというだけでは,夫婦間の全ての問題の決着がなされた意味にはなりません。
親権,養育費,面会交流,慰謝料,財産分与,慰謝料・財産分与以外に夫婦間に生じている債権債務関係,年金分割の内,離婚調停の調停条項に含まれるもの,含まれないものを理解しておく必要があります。
含まれていないものについては,離婚調停成立後でも請求できます。(もっとも,消滅時効(財産分与・年金分割については離婚から2年間,慰謝料については3年間)がありますので,請求できる期間は限られます。)
特に,請求される可能性のある立場の場合,「財産分与の請求をしない」「調停条項に定めるもの以外は名目のいかんを問わず互いに何の請求もしない」という調停条項を残しておくべきです。
「名目のいかんを問わず互いに何の請求もしない」には,慰謝料,財産分与,慰謝料・財産分与以外に夫婦間に生じている債権債務関係は含まれても,養育費,年金分割は含まないと理解するのが自然です。年金分割について,合意分割をしないことを定めるときには,「年金分割の請求すべき按分割合を定める調停の申立をしない」といった形で明確に条項を残しておく必要があります(3号分割の権利は残ります)。
また,とりあえず離婚をして後から財産分与の請求をしようと考えていたとき,調停条項に「名目のいかんを問わず互いに何の請求もしない」という条項があると,請求できなくなってしまうことになります。
この条項をいれる場合には,再度請求すべきものがないか,よく検討しましょう。
細かい点ですが,子供の健康保険証の切り替えの問題,携帯電話が家族契約になっている場合などの切り替え,家財道具の搬出,通帳,保険証券等の引き渡しなどについても,相手の協力が必要な事項については,調停条項にいれてもらうかどうか検討をし,入れてもらわなくとも,後にもめないように調停成立の席で,確認しておくことが望ましいでしょう。

調停調書正本・謄本の申請

離婚調停が成立しただけでは,裁判所に調停調書の原本が保管されるだけです。
離婚調停が成立したら,その場で,調停調書の正本・謄本を発行してもらう申請をしておきましょう。料金がかかり,収入印紙で納付する必要があります。調停調書の原本自体ができあがっていませんので,正本・謄本をその場で発行してもらうことはできません。
調停調書ができあがってからではなく,離婚調停の成立後,10日以内に離婚届をしなければいけないので(無効になるわけではありません),時間的にあまり余裕がありません。
予め,調停調書ができあがるころを聞いておき,離婚届の準備などをしておきましょう。本籍地で届出をする場合には戸籍謄本が不要ですが,本籍地と現住所地がかなり離れている場合など,本籍地以外で離婚届けをする場合には,届出をする際に,戸籍謄本が必要となりますので,予め取り寄せておきましょう。
取得するべき調停調書の種類は以下の通りです。

離婚届をしなければならない側
調停調書の離婚届出用の省略謄本(離婚の合意,親権者など離婚届に必要な部分だけを残した調停調書の謄本です)
年金分割の手続きをしたい側
調停調書の年金分割用の省略謄本(年金分割手続に必要な部分だけを残した調停調書の謄本です)
強制執行をできるようにしておきたいとき(養育費等をもらう側など)
調停調書正本(正本は,どちらかが申請をすれば,双方に送達手続きによって送付されます)
正本までは必要ないとき(養育費等を支払う側など)
調停調書謄本(謄本を申請したときは,申請した側にだけ発行されます。枚数に応じた手数料がかかりますが,送達手続の郵便代を省くことができます)

(弁護士 木下貴子)

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この記事を書いた弁護士

執筆者木下貴子

木下貴子

多治見ききょう法律事務所所長

岐阜県多治見市で初の女性弁護士となり17年目。
離婚事件を中心的に取り扱い,これまでに受けた離婚のご相談件数は800件を超えます。ご相談は,親身,気軽,自分で決めるをモットーに対応しています。
離婚・夫婦に関する講演の講師も務めています。

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