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最終更新日:2026年4月1日
これさえ読めば離婚調停が自分でできる「裁判所HPより詳しい離婚調停解説」連載の第21回
未成年の子供がいる離婚調停では,子供の親権が争いになることがよくあり,次のようなご相談がよくあります。
以前は,父親が,子育てにあまり興味がなく,労働時間が長く,時間的に子供の養育が困難でもあるため,母親が親権を取ることで問題なく合意ができていた事例が多かったように感じます。しかし,最近は,子供の数も少なくなり,父が親権を求めて親権の争いが深刻になる事例が増えてきたと感じます。
また,令和8年4月施行の民法改正で離婚後も共同親権とすることができるようになり,子供に関する選択は複雑化しています。
そこで,今回は,子供の親権を取りたいときの対策を次の順にご説明します。
なお,親権がどのような権利かを知りたい方は,別記事「親権」をご覧ください。
令和8年4月の民法改正前は,離婚後は単独親権と決まっていたため,単独親権者として子供と一緒に住むことを希望するのかどうかの選択しかありませんでした。(法律上,親権者と監護者を分けることはできましたが,デメリットが多く,ほとんど使われていませんでした。)
自分の選択肢は2種類,夫(妻)の選択肢も2種類で,これらの組み合わせは4種類となっていました。
令和8年4月の民法改正により,自分が子供の単独親権を取得する,夫(妻)が子供の単独親権を取得するという選択の他に,離婚後も共同親権とするという選択もできるようになりました。
自分の選択肢は3種類,夫(妻)の選択肢も3種類で,組み合わせは9種類となりました。
共同親権では,監護者を指定することができ,監護の分掌を定めることができ,特定事項(居所指定,氏(苗字)の変更手続など)に係る親権行使者の指定をすることができます。共同親権の中で,複数の選択肢が存在することになります。
多様な選択がありうる中で,具体的にどのような形を希望するのかを明確にする必要があります。「共同親権とした上で,監護者を指定することとし,監護者を自分に指定してもらいたい」と希望するのであれば,その希望内容を伝え,その希望内容を実現するための対策をしていく必要があります。
また,夫婦間の意見が一致しないときに,どのような選択までなら妥協できるのかを考えておくことが必要になります。
そのためには,親権者になると何ができるのか,単独親権と共同親権の違い,共同親権者の間で意見が食い違った場合の決定方法,監護者とは何かなどを知っておくことも必要です。これらに関しては,別記事「親権」「離婚後共同親権とは」で解説していますので,ご確認ください。
まず,最初にお伝えしたいのは,必ず親権を取れる方法というものは無いということです。
お互いに親権を譲らないことをふまえて共同親権を提案しても,夫(妻)が単独親権を希望し続ければ,離婚調停での合意はできません。
民法改正により,共同親権とした上で,「監護の分掌」として,一緒に住む親を期間によって分ける(たとえば,1週間毎に父親側・母親側に交代で住む)こともできるようになりましたが,希望しても,夫(妻)が反対すれば,離婚調停での合意はできません。
「監護の分掌」の合意ができることは少なく,多くの夫婦では,離婚調停で,子供と一緒に住んで生活を共にする親(同居親)を決めることになります。
父母のうち,子供の同居親となれるのは1人ですから,いくら努力しても成果につながらないことがあります。
また,親子の関係は,離婚調停前の長い年月により築かれており,短期間に激変させることができません。
ご説明する通りにやれば親権を取得して子供と一緒に住めるようになるというような簡単な話ではなく,少しでも,親権取得を確実にし,また子供との関係を希望どおりのものに近づけるための対策であると理解してください。
親権(単独親権・共同親権)を取得して同居親となることを希望する場合と,別居親(子供と離れて住む親)として親権(共同親権)を希望する場合とでは,対策が異なりますが,以下,親権を取得して同居親となることを希望する場合を中心に解説します。
残念ながら,弁護士に依頼すれば必ず親権を取得して同居親となれる(子供と一緒に住めるようになる)ということにもなりませんが,弁護士は,次の形で,ご依頼者が親権を取得して同居親となれるよう支援します。
弁護士が,離婚調停で,どんなことを考え,どんなフレーズを使っているのかを理解した上で,弁護士を頼むかどうかを判断するのも良いでしょう。
私弁護士木下貴子が,離婚調停に出席する方のために,具体的な話し方のアドバイスブックを作成しています。
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子供と離れて住む親に単独親権を認めてもらうことは難しいので,共同親権での合意を目指すことになります。
弁護士に依頼をした場合,弁護士は,共同親権を希望する理由や,共同親権とする必要性を調停委員に効果的に伝える形の支援をします。また,ご依頼者に,共同親権にするという希望をかなえるために有利な行動を促し,不利な行動をしないようアドバイスをします。
離婚調停の主催者である裁判所の評価基準と違う方向で努力しても結果につながりません。
まずは,裁判所の評価基準を理解する必要があります。
司法研修所編「子の監護・引渡しをめぐる紛争の審理及び判断に関する研究」(法曹会)という,令和6年に出版された裁判官・調査官共同の研究結果の報告書があります。子の監護者指定の審判,子の引渡しの審判の審理・判断,要するに,子供の同居親を父母のどちらにするかを裁判所が決める場面の研究です。
この報告書では,令和8年4月施行の改正後の民法下において,離婚に伴い子供が父母のいずれと生活するかをめぐる紛争に係る事案の審理のありかたを検討するにあたっても役立つものとして報告がされています。
そして,この報告書では「子が父母のうちいずれの監護下で生活することが子の利益にかなうかについて判断する」と書かれています。この記載は,裁判所の一般的な判断基準と同じです。
「子の利益にかなう」と難しく言っていますが,要するに「子供にとって幸せになる」ということです。
つまり,どちらの親と一緒に生活する方が子供にとって幸せになりそうかというのが裁判所が親権者を父母のどちらにするかの判断基準となります。
子供の幸せ(子の利益)の観点が大切であることを理解しておきましょう。
この報告書では,「子が父母のうちいずれの監護下で生活することが子の利益にかなうか」を評価するときの4つのポイント(着眼点)を提唱しています。次の4つです。
「同居している方が有利」「幼い子供の場合は母親が有利」などと言われ,その通りの判断がされる場合も多いです。裁判例でも,このような理由を挙げて親権者を決めたとされている事例がいくつもあります。
なぜこのように言われるかといえば,一般的に,今現在,無難な生活ができている子供の生活環境を変えること(同居親と引き離す)には子供を不安定にするリスクがある,幼い子供には接してきた時間が長い親の方が当面は適切に育てられる,など,一般に子供の幸せに結びつく事情があるからです。
もっとも,子供の幸せを判断するための1つの要素にすぎず,これらの点だけで親権が決まるわけではありません。
自分の手元で養育していた子供を相手方配偶者に連れ去られてしまったような場合でも,子供と相手方配偶者の同居が続けば,親権を決める上で,相手方配偶者が有利に,自分が不利になっていきます。詳細は,別記事「妻(夫)に子供を連れ去られると親権を取るのに不利となるのか」をご覧ください。
不利になる事態を防ぐためには,迅速かつ的確な対処が必要です。詳細は,別記事「妻(夫)に連れ去られた子供を取り戻す手続きとその注意点」をご覧ください。
令和8年4月の民法改正で共同親権が採用される前の,単独親権のみの制度の時代の統計となります。
司法統計(令和6年度)によると,離婚調停・審判で離婚に至った夫婦の中で父が親権者となったものが1373件,母が親権者となったものが15780件となっています。このように,約1割が父に,約9割が母に定まっているというのが実態です。
離婚では,相手の悪さ加減を指摘したくなりますが,親権の取得に関しては,「夫婦のどちらが悪いか」を議論し,相手の悪さを指摘することは意味がありません。
離婚することになったのは浮気した妻のせいなのに,親権を取られるのか?というご不満を抱かれる方もあります。しかし,夫婦のどちらが悪くても子供には関係のないことであり,親権を決めるときの判断基準は,あくまでも「子供の幸せ」です。夫婦の関係を破綻させた責任のある側に,親権が取得できないという不利益(制裁)が加えられるということではないのです。
もっとも,「相手の悪さ」と「子供の幸せ」が関連していることがあります。
は,同じ暴力でも,子供への害悪が大きく異なります。
は,同じ不倫(不貞行為)でも,子供への悪影響の程度が大きく異なります。
いずれも,夫婦の関係を破綻させた,相手の行動が離婚につながったということには変わりありません。しかし,前者の場合には,後者の場合に比べて,他の理由から,夫,妻が親権者となるほうが子供の幸せにつながる,と判断される可能性があります。
夫婦の関係を破綻させた行為を,それがどのように子供の幸せに悪く影響するのか,という,「子供の幸せ」の観点で捉え直しましょう。
父親と母親のどちらと一緒に生活した方が子供が幸せになるか,という評価基準の下で,親権を取得しようと思えば,「自分が子供と一緒に生活すると,夫(妻)が子供と一緒に生活するよりも,子供が幸せになる」と言えなければなりません。
まず,自分で,自信をもって説明できなければ,第三者である裁判所の方々に伝わりません。
相手の評価を下げるより,まずは自分が正当に評価されるようにすることが大事です。
考えがまとまっていないようであれば,しっかりと自己分析をする必要があります。
養育費の支払いで解決できる程度の収入・財産の差は理由になりません。特に夫側が「妻よりも私の方が収入が多いから,子供を幸せにできる」という説明をしたくなりますが,それだけの説明では,裁判所から「奥さんが親権者になって,あなたは養育費を払えばいい」と言われてしまいます。
「自分が子供を一緒に生活する方が子供が幸せになる」と説得的に説明できるようにするためには,報告書が提唱する4つのポイントをふまえた自己分析をするのが適切です。この分析をするにあたっては,重要な視点が2つあります。
1つ目は,「未来志向」という点です。つまり,「これまでどう育ててきたか」よりも,「今後どう育てていくのか」という視点です。
これからの未来,つまり,「今後」子供を自分が育てていくことが子供の幸せになることを,説得的に伝えるためには,まず,「今」どう自分が育てているのかが重要となります。その次に過去(「今まで」)どう育ててきたのかが重要になります。
したがって,「今まで」はほとんど子育てを手伝ってこなかった父親でも,母親が1人で家を出てから,「今」は必死になって子供を育てているというのであれば,父親の方が親権者として子供と一緒に生活するのに適切であると判断されることもあり得ます。
2つ目は,「経済的な幸せ」よりも「精神的な幸せ」が重視されるという点です。なぜかというと,どちらも子供の生活,幸せにとっては大事なのですが,先ほど指摘したとおり,経済面は相手方から「養育費」をもらうことで補えるからです。
この意味で,パートで働いていて,父よりも収入が少ない母であっても,父より子供と一緒に生活する時間があり,自ら関わって養育していける環境であれば,親権者として子供と一緒に生活するのに適切と判断されることは十分あり得ます。
4つのポイントは抽象的ですので,4つのポイントで自己分析して調停委員に伝えるよう言われても,難しいと思います。また,4つのポイントの1つに「子との関係性」というものがありますが,双方が「自分の方が子供と良い関係を築いている」と言うことが想定されますので,根拠を示すことも必要となります。
そこで,具体的な分析ポイントを,離婚調停・裁判で裁判所が重視していると私が日頃感じるものから順番に記載します。これらの点について,自己分析していきましょう。
以上の点を総合的に見て,自分が子供と一緒に生活すると,夫(妻)が子供と一緒に生活するよりも,子供が幸せになるということを自己PRできるようにしましょう。
また,目先だけでなく,子供が高校を卒業する頃までの長期間で,自分が子供のために何をするのかを考えてください。
離婚調停を有利に進めるためには,調停委員に対する「話し方」が大事です。
離婚調停で弁護士に依頼していない方は,全て自分で話をしなければなりません。
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親権には,子供に対する責任が伴います。原則として,途中で親権者をやめることはできません。親権者は,「子の利益」のために「子の監護及び教育をする権利」を有するだけでなく,面倒をみたり,教育させなければいけないという「義務」を負っています。
相手に養育費を支払いたくない,相手の言いなりになりたくない,という意地や,子供がかわいいという思いだけでは,親権者の義務を果たすことはできません。
子供が過失により第三者に損害を与えた場合には,監督義務者としての責任を負う可能性があることへの意識も必要です。
親権者には,「自分の仕事にかける時間」・「自由に使える時間」を捨てるという覚悟が必要です。
親権者である片親が子供を育てるのは,両親が協力してなすべき仕事を1人で担うわけですから,夫婦,子供が同居していたときと比べ親権者の負担は大きくなります。趣味・友達づきあいを減らさざるをえません。ワークライフバランスが保てないような職場に勤めている場合には,転職も考えざるを得なくなります。
また,親権者は,離婚後に実際に養育にかかるお金をどのように賄っていくのか,考えなくてはいけません。経済面は,「養育費」で補えるものではありますが,これまで一つの生計だったのが,二つに分かれて生活することになるので,今までよりも子供との生活は苦しくなります。
もし,これまで全てのお金を管理して小遣いだけを相手に渡していたのであれば,離婚後は養育費だけをもらって生活をすることになりますので,今までのように子供の養育にお金をかけられなくなります。子供が私立の高校に行きたいと言ったらどうするのか,大学進学のときはどうするのか,などの問題も出てきます。
多くの事例で養育費の支払いが継続されていないのが現実です。離婚した後,相手が養育費の支払をしてくれないようなことになっても子供を育て上げようという強い意志と計画が必要です。
親権者の責任を認識し,覚悟がなければ,うわべだけの話をすることになって,説得力がありません。
それでも,本当に親権を欲しいのか,親権を取って生活していく覚悟があるのか,振り返ってみましょう。
行動が伴わない説明・理由付けは,第三者である裁判所の方々には,言葉だけの薄っぺらなものに見えます。
離婚調停開始以降でも,できる行動があるはずです。行動して実績を作ってください。たとえば,次のような行動がありえます。
親に暴力をふるわれたというような一部の特別な事例を除き,子供は,父親も母親も大切であり,両方に愛されたいと思っています。本当は,両親と仲良く暮らしたいのに,子供のせいではなく,親の理由で片方の親としか暮らせないのです。
そんな子供に「どちらと一緒にいたい?」「パパとママのどちらが好き?」と親を選ばせれば,子供の心を傷つけます。
子供をプレゼントで釣るのも,子供の健全な成長を害する行為です。
小さな子供の希望を考慮すべきかどうかについては色々な考え方があるところですが,私自身は,小さいからと言って,一律に子供の意思を無視して良い,とは思いません。
しかし,小学校入学前の子供の場合,直接に希望を尋ねるような方法は避けた方がいいでしょう。離婚調停の中では,調査官が調査をするときも,様々な心理テストを使うことにより子供の気持ちを確認しています。
小学生になれば,次第に子供の理解も進んできます。「子供の幸せ」を考えたとき,親だけで判断するのではなく,積極的に子供の意思確認をすることも必要となってくると思います。
ただ,意思の確認の方法には注意が必要です。「どちらと一緒に住みたい?」という尋ね方ではなく,どうして自分が相手と一緒に住むのが無理なのか,なぜ自分は子供と一緒に住みたいと思うのかと,自分と一緒に住むと今までとどのように生活が変わり,相手と一緒に住むとどのように生活が変わるのか,という客観的な話を中心に話す方がいいと思います。
小さい子供を裁判所に連れてきて,「ママ大好き,パパ嫌い」と言わせるような「子供を味方に付ける」ということは,一見,有利なように思われるかもしれませんが,子供のためにならないのはもちろん,裁判所の印象もよくありません。
まずは親権者・同居親にふさわしいという行動をしてください。そして,子供の意思の確認の仕方,裁判所への説明の仕方には十分に注意してください。
相手が浮気をして離婚をするような場合には,相手に対する憎しみが強く,子供に会ってもらいたくないという気持ちもあると思います。
しかし,浮気されたからと言って,子供に会わせなくて良いということにはなりません。夫婦の関係を破綻させた責任のある側に親権が取得できないという不利益(制裁)が加えられるということが無いのと同様に,浮気をして離婚原因を作ったからと言って,それだけで,子供と会えないという不利益(制裁)が加えられることはありません。
夫婦間の離婚の原因・責任と子供の問題は別の問題なのです。
親子交流は,子供が両親から愛されているという意識を高め,子供の健全な成育につながります。現在は,裁判所もその価値を認め,「子供の幸せ」にとって,親子交流が重要であることを意識しています。離婚調停中に親子交流ができていない場合には,離婚の話を進める前に,まず親子交流の方法を決めましょう,と指導されることもあります。
子供自身が会いたくないと言っていても,同居する親の顔色をうかがった発言のことが多いものです。
夫婦関係が悪化している状況で,気にくわない相手方に会わせることは,こちらも耐えがたい,ということも多いと思います。このような場合に無理矢理親子交流を行うのは,ご本人の心身の故障も来しますので,私も強くは勧めていません。しかし,心の余裕があったら,「子供の幸せ」のため,「親権者・同居親としても適切」と思ってもらえるよう,子供が「会いたい」と言えるような雰囲気を保ち,子供に積極的に親子交流を勧めるぐらいの対応が望ましいと思います。
説得的な理由もなく,親権者・同居親になったら子供を相手に会わせない,というのは,「子供の幸せ」のための努力をしようとする意識が不足しているということになりえます。裁判所から,親権者として不適切な事情のひとつになる,と言われたこともありますので,意識して,できるだけ親子交流を行う方向で考えていただきたいと思います。
親子交流について,詳しくは,別記事「親子交流」もご覧ください。
離婚調停中に,親権者としてどちらがふさわしいかについて,家庭裁判所調査官による調査が行われることがあります。
調査官も人間ですから,間違うことはあります。しかし,多くの場合,調査官の出した結論は,正しい結論です。そして,裁判官や調停委員には正しい結論であると受けとめられます。
調査官調査をする場合には,調査結果が出たときに,自分の希望と異なる結果であっても,受け入れようという覚悟を持って,調査官調査に臨む必要があります。
調査官は心理学・社会学のプロです。
調査官は,園・学校を訪問したり,家庭訪問をしたりして,園・学校に来るときの子供の身なり・清潔さ,けがの有無,成績,表情,性格,健康診断結果,母子手帳の記載など,ごまかしようのないところをチェックしています。
小手先のテクニックで有利にすることは無理ですが,失敗して不利になることを防ぐための注意は必要です。
礼儀正しく調査官調査に協力する,調査官との約束の時間に遅刻しない,調査官が家庭訪問に来るときには掃除・整理整頓をしておくといったことは,社会人として当然のことです。神経質になる必要はありませんが,あまりにも社会のルールが守れない,不潔であるということですと,子供を正しくしつけられないと見られても仕方がありません。
有利な事実はしっかりと説明し,否定できない不利な事実はフォローできるようにしておきましょう。
子供と別居していて,相手が適切な養育をしていないと思われる場合には,調査官に特に調べてきてほしい事項を具体的に話しましょう。
子供とどのように関わってきたのかと尋ねられると,説明が難しく,「普通の父親のように」「普通の母親のように」となりがちです。
普通のことを普通に行うことも適切な養育です。
普通だと思っても,その普通にやってきたことを具体的に説明できるようにしておく必要があります。
通常,裁判所からの指示により,曜日別の,自分,子供,同居家族の生活のタイムテーブルを書いて提出することになります。
特に,子供と同居している人は,タイムテーブルで,適切な養育ができているかがチェックされていると思って下さい。
長時間自分で子供の面倒をみるのが良いということではありません。保育園,自分の親などの活用があるのは通常のことです。子供との関わりが薄すぎたり,肝心のところができていなかったり,子供の生活の乱れが放置されているようであれば,問題ありということになります。
調査官調査が始まってからでは遅いので,事前に改善しておいて,問題視されないようなタイムテーブルを提出できるようにしてましょう。
離婚調停を有利に進めるには,調停委員や調査官に対する「話し方」が大事です。
離婚調停では,弁護士に依頼をしていても,自分で話をしなければならない場面があります。
また,調査官が自宅訪問をするときには,弁護士の同席が認められず,自分で話をしなければならなくなることも多いものです。
そこで,私弁護士木下貴子が,離婚調停で,養育費に関する具体的な話し方のアドバイスブックを作成しました。
このアドバイスブックを無料で欲しい方を募集しています。
子供のいる離婚調停では,養育費と親権が密接に関係してきます。まずは,養育費について,話し方を身につけてください。
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なぜ,親権を取りたいのでしょうか?自分が子供と一緒に住みたいからでしょうか。相手に養育費を支払いたくないからでしょうか。
親権は「子供の幸せ」のために与えられるものです。
そのために,今自分が親権を取ることが本当に子供にとって幸せなのだろうか,相手が親権者になってもいいかもしれない,と一歩引いて考えることも大切です。
ゴールは,親権の取得ではなく子供の幸せであり,子供の幸せな姿を見られることです。
そのためには,離婚相手である夫(妻)の協力は不可欠です。
離婚して子供は引き取っても,夜勤のときは相手が子供をみてくれる,自分が旅行に行きたいときは相手のご両親がみてくれる,というような関係が続いていれば,子供も沢山の大人に愛されていることを実感できます。
離婚後でも,子育てに関しては協力している父母のお話を聞くこともあります。
夫婦が離婚しても,子供にとっては,大切な父と母です。
離婚の相手である夫(妻)に,子供の幸せを考えてあなたに親権を任せよう(任せるしかない)と思ってもらえるのが,最も良い解決ではないでしょうか。
配偶者としてはうまくやっていけない相手であっても,子供の父・母として尊敬できるところを見つけ,今後は夫婦ではなく,親として,子供のために協力して関わっていきたい,と相手にも思ってもらえるような話し方,伝え方を意識しましょう。
相手が跡取りの問題などでどうしても「親権」を譲れないと言う場合には,共同親権として監護者の指定をしてもらうという提案もありうるでしょう。
ぜひ,「子供の幸せ」のために最も良い形での解決をめざしてほしい,と思います。
現在,各地の家庭裁判所では,「親ガイダンス」が行われています。
このガイダンスは,これからの調停での話合いが,お子さんにとってより望ましいものとなるよう,また,ご夫婦にとってよりよい問題解決につながるよう,調停を利用する上で,あらかじめ知っておいていただきたいことを家庭裁判所がお伝えするプログラムです。
こちらも受講することで,離婚調停中にお子さんにどのように接したらいいのか,どのように接すると裁判所は望ましいと考えているかが分かり,親権を取得するために避けるべき言動,大切な注意点も分かります。
こちらのページに詳しく書いていますので,参考にしていただけたらと思います。
https://tajimi-law.com/rikon/chotei/oya-guidance.html
(弁護士 木下貴子)
弁護士木下貴子が,このページ「離婚調停で子供の親権を取りたいときになすべきこと」をYouTubeでお伝えしています。
弁護士を付けないで離婚調停中の方に,私,木下貴子からのお願いです。
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ご感想やご意見の回答義務はありません。ご感想やご意見の有無自体も,私にとって,参考になる情報です。